まとめ

2012.07.25 WED 19:33:48   通報する

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本当におもしろいマンガ原作実写作品

出典:http://www.drillspin.com/person/view/ARDSAX197493

実は少ないと思いませんか? なので、本当! におもしろい、かつ原作スピリットを汲んだ実写化作品をピックアップ。

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皆川ちか映画系ライターなど。『まいにちハングル講座』(NHK出版)で映画コラム連載中。お仕…

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出典:YouTube

「カイジ2~人生奪回ゲーム~」(2011年・133分)

原作:福本伸行
監督:佐藤東弥
出演:藤原竜也、伊勢谷友介、吉高由里子、香川照之、生瀬勝久

「カイジ 人生逆転ゲーム」の続編で、今回は原作者の福本伸行が脚本に参加。ヒロイン的な彩り要員として吉高由里子もいるけれど、映画全体から尋常でないホモセクシャルの香りが立ちのぼっていて、そのケがない人でも観たら驚きます。香川照之は伊勢谷友介の人間椅子になってるし、画的にもちょっと……すごいものがある。そもそも普通の映画なら、カイジと吉高由里子の間にラブめいた感情が生まれるものなのに(そうでなければこのキャラクターが女である必然性がない)、恋愛スレッド一切なし! 流石は女は無用の福本世界、買うより打つ! が基本です。
 また本作を観て、カイジはじめ福本作品の男たちには、賭けごとがセックスの代替行為になっているのだということに、改めて気がついた。その最たる例が今回挑戦する難攻不落のパチンコ“沼”で、クライマックスではみんな泣きながら「(穴に玉を)押し込め! 押し込め!」と絶叫して……なんて分かりやすい暗喩。カイジの表情、完全にイってます。で、伊勢谷が「押し込ませてたまるかーっ!」と抗うわけなのだけど、これがまた表情といい反応といい、完全に“受け”。……これ、ギャンブル映画、ですよね? 
 なまじな恋愛映画の濡れ場以上にパチンコ場面を煽情的に見せるなんて、これぞまさしく福本世界。女は不要の男の世界。

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「アフロ田中」(2012年・114分) 

原作:のりつけ雅春
監督:松居大悟
出演:松田翔太、佐々木希

 田中広は24歳。高校時代の友人から結婚式の招待状がきて、かつて仲間たちと交わした約束を思い出して、焦る。その約束とは「俺たちのうち誰かが結婚するときは、全員が彼女を連れてこような」というもの。彼女どころかまだ童貞の田中は、早急に彼女をつくらなければ! と立ち上がるが……。
 原作『アフロ田中』シリーズの美点のひとつは、みうらじゅん云うところの“童貞をこじらせた”主人公が、童貞を捨ててもなお童貞性をキープしている点だと思う。その童貞性は映画版にも如実に……というよりもはや、ここを描かずして何を描く! というくらいに惜しみなく発揮されている。友だちの結婚式に彼女を連れていく=俺は童貞じゃねえっ! てことでしょ。
「電車男」の系譜に連なる夢見る童貞男子ものとも、「40歳の童貞男」のような“こじらせすぎた”自閉童貞ものとも異なり、田中には女性、それも性にまつわる経験が豊富な女性に対して、劣等感だけではなく、畏怖と、ささやかな敬意すら見せる瞬間が時折りある。それは映画版にも如実に表れていて、女性からみても好感が持てますです。

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「ゲゲゲの女房」(2010年・119分) 

原作:武良布枝
監督:鈴木卓爾
出演:吹石一恵、宮藤官九郎

 正確にはマンガ原作ではないけれど、漫画家ものということで。善男善女の物語だったNHK朝の連続テレビ小説版とは対照的に、こちらで強調されるのは、絶対的な他者同士としての“夫婦”関係。想像を絶する赤貧に、家事をする音で怒りを表現するゲゲゲの女房と、貧乏神の化身のようなクドカン水木しげるの佇まい。手探り状態で互いを知っていく過程が地道かつ丹念に描かれて、人んちを覗き見しているような感覚に陥ります。

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「金髪の草原」(1999年・94分) 

原作:大島弓子
監督:犬童一心
出演:伊勢谷友介、池脇千鶴

 その知名度と反比例して映画化されることのほとんどない“花の24年組”で、例外的に映画作品の多い大島弓子。とりわけ犬童一心監督の組み合わせは鉄板。自分が老人であることを忘れた日暮里さんの、最初は喜劇、次第に悲劇な物語を優しく柔らかく、かつ大まじめに描いて、ガーリーとも解釈されかねない大島マンガの冷徹さを的確に掬いだしています。新人時代の伊勢谷友介が初々しく、池脇千鶴の揺るぎなさにヤラレました。エレファント・ラブの朗々とした主題歌「でもこの世界が好き」が、また絶妙に作品世界観に合ってます。

楽しいな 世界って 嫌いになれるはずがないだろう
楽しいな 世界って YeYeYe... 夢なんかよりずっとおもしろい

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「モテキ」(2011年・118分) 

原作:久保ミツロウ
監督:大根仁
出演:森山未來、長澤まさみ、麻生久美子、仲里依紗、真木よう子

 劇場版完全オリジナルストーリーではあるけれど、実質的にはテレビドラマ版のリメイク。4人の女性にモテ、物語の序盤と終盤が音楽フェスである点でも共通。けれど映画では、テレビ版よりさらに踏み込んで、主人公の抱える鬱屈の根本まで浮き上がらせている。幸世はどうしてこんなに卑屈なのか。モテることにこだわるのか。それは男としての自信のなさ、つまり充実した仕事をしていない焦り・苦しみ・劣等感が「モテ」に転じているに過ぎないと。
 これは……原作の深層部分にまで掘り込んでますよ。

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「るろうに剣心」(2012年・134分) 

原作:和月伸宏
監督:大友啓史
出演:佐藤健、武井咲、吉川晃司

 剣心こと、佐藤健心、驚くほど違和感がない! 「おろ」も「~ござる」もまったく問題なーし! つーか、剣心がだんだん『龍馬伝』の人斬り以蔵に見えてきたのは、きっと私だけではないはず。香川照之と蒼井優もいるよ(蒼井優の高荷恵、ハマり役っす!)。その上であえて難を言うなら、左之助と弥彦の衣装は俳優陣の熱演をもってしても、基本的にコスプレ度が高いのだなあ……ということでしょうか。今後のマンガ原作映画の最重要課題は、如何にしてコスプレになるのを避けるか、に尽きると思う。

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「無能の人」(1991年・107分) 

原作:つげ義春
監督:竹中直人
出演:竹中直人、風吹ジュン

 現在のマンガ実写化ブームの原点にある作品と言っても、けして過言ではありません! 悲しくなるほど無能な人の無能な生活を淡々と描いて、一回転してむしろこれは、生き方のスタイル。つげ義春の原作を驚くほど忠実に再現していて、音楽がまた合うのですよ。

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「猫目小僧」(2005年・104分) 

原作:楳図かずお
監督:井口昇
出演:石田未来、竹中直人

 またも楳図もの。原作より、ちょっとふっくら気味の猫目君のハードボイルドな性格がたまりません。井口映画独自のちょっと変わった言い回し(例「もっと股あげろ!」)と、そこはかとなく変態な空気が、驚くほど楳図ワールドに同化。やりすぎなくらいが楳図マンガにはちょうどいいかもしれないという、好例です。

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「ヒミズ」(2011年・129分) 

原作:古谷実
監督:園子温
出演:染谷将太、二階堂ふみ

 2011年の、あの震災を誰よりも早く組み込んで、「ゼロ年代」の物語だった原作を、「311以後」の物語へと刷新。「がんばれ」という言葉をこんなにも切実に、祈りにも似た意味あいで使っている映画は、他にはないと思うのです。

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「毎日かあさん」(2011年・114分) 

原作:西原理恵子
監督:小林聖太郎
出演:小泉今日子、永瀬正敏

 永作博美、山田優、深津絵里といった女優さんたちが演じてきたサイバラさん。皆さんそれぞれに素敵ですが、小泉今日子サイバラがいちばん「ガハハ」感が出ているようです。原作のネタを随所に盛り込みつつ、また原作の画も交えつつ、かつ原作リスペクトに終わっていないところ(これが難しくもあるのだけど)に、打たれました。

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「のんちゃんのり弁」(2009年・107分) 

原作:入江喜和
監督:緒方明
出演:小西真奈美、岡田義徳、村上淳

 90年代に『モーニング』で連載され、未完で終わってしまった知る人ぞ知る東京下町を舞台にした名作。原作の「女三十にして立つ」から、「大人になる方法」へと主題をシフトして、二十年後に映画化しても充分伝わる内容にした脚本がみごと! サバの味噌煮はじめ食べ物が実においしそう。

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「空気人形」(2009年・116分) 

原作:業田良家
監督:是枝裕和
出演:ペ・ドゥナ、ARATA、板尾創路

 空気人形ことダッチ〇イフに扮して、メイド服で街を歩くペ・ドゥナの存在感が圧倒的。東京・八丁堀界隈の、隅田川沿いに連立する高層マンションと古びた家屋が混在する街並みも、物語世界に非常に似合います。ファンタジーとは残酷なものだということを思い知らせてくれる作品。

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「おろち」(2008年・107分) 

原作:楳図かずお
監督:鶴田法男
出演:木村佳乃、中越典子、谷村美月

 楳図かずお先生も認めた映画版。美の崩壊は女の最期。テンション高い木村佳乃と、虎視眈々の中越典子に加え、谷村美月扮するおろちがハマってます。大時代的な物語を分かったうえでやってる感あり、楳図ワールドを見事に再現。

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「隣人13号」(2004年・115分) 

原作:井上三太
監督:井上靖雄
出演:中村獅童、小栗旬、新井浩文

 オドオドした小栗旬の凶悪なアルターエゴが中村獅童と、今では信じがたいキャスティングですが、元いじめっ子で今はヤンパパの新井浩文はこの頃から変わっていません。苛め・暴力・トラウマ・復讐というキワドイ題材のキワドさを薄めないことで、結果的に、原作に拮抗する強さをもつに至ってます。

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「殺し屋1」(2001年・128分) 

原作:山本英夫
監督:三池崇史
出演:大森南朋、浅野忠信、塚本晋也

 バイオレンスすぎて変態の域に達している原作のエキスをみごと凝縮。一(イチ)役は、まだ無名時代の「ハゲタカ」こと大森南朋。究極のマゾ・垣原には、原作のルックスを大きく変えて金髪・痩身の浅野忠信。主人公を一から垣原に変えることで、マゾヒストの一方通行、永遠の片想い物語へと発展させています。

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「ボーイズ・オン・ザ・ラン」(2009年・日・114分)

 2012年現在『ビッグコミックスピリッツ』で連載中の、現代日本を舞台にしたゾンビマンガ『アイアムアヒーロー』も好評の花沢健吾のブレイク作。新井英樹の流れを継ぐ、モテネ男子の脱モラトリアム物語で、映画版の主演は峯田和伸。みうらじゅん原作「アイデン&ティティ」や「色即ぜねれいしょん」同様に、文系男子を演じたらこの人は実にハマる。原作の後半部分をばっさり切り落として、前半のみに焦点を絞っているのはファンには賛否あるでしょうが、そのためダイジェスト版に陥るのを免れているともいえます。監督・脚本は、鬱屈系演劇の旗手、劇団ポツドールの主宰・三浦大輔。

このまとめへのコメント (2件)

投稿者:ふかみ

2012.08.30 THURS 16:06:34   通報する

「テルマエ・ロマエ」が気になるなぁー。

投稿者:皆川ちか

2012.08.30 THURS 21:00:57   通報する

>ふかみ様
「テルマエ・ロマエ」は阿部寛はじめ、濃い顔ドヤ顔が満載ですね。ローマ人の感想が気になるところです。

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